夏の元気

かぼちゃ



かぼちゃの煮付け

いもたこなんきん

 夏は何をする気もおこらへん。「今晩何しょー?」って子どもに聞いても「何でもええでー」。作るほうも食べるほうも全くな〜にも浮かんでこない。そんなとき、我が家ではかぼちゃでも炊いとこか、となるんです。これといったおかずのないときでもあざやかな黄色が食卓にあればなんとなく明るくなるのです。  昔から日本の女性は芋、たこ、南瓜が好きと言われています。私は別にどれも大好きってほどのことはありませんが。どうしてこんなふうに言われるのかなと思いながら、一回一緒に炊いてみよ! と思いました。今回は煮くずれの少ない鹿ヶ谷かぼちゃを用いてあっさりとしたおしたじで炊いてみたら絶妙な調和。芋もたこも南瓜も、個々の個性は出しているけどでしゃばっていない。これぞ日本女性、京女???

なす

 今年の夏はなすが豊作やったんやろか。いろんな方からよくいただく。なすはなんぼいただいても困らへん。煮てもよし、焼いてもよし、あげてもよし、またお漬けもんにしてもよし。こんな重宝な野菜はあらへん。

焼きなす

なすの揚げ出し

なすの煮付け

にしんなす

冷やしなすのごまソース

なすの味噌田楽
 最近はソフトにしんという、干物でも生でもないようなちょうどまん中のにしんが売ってある。これは戻したりゆがいたりせんでいいのでありがたい。
 先ににしんを炊いといて取り出し、その煮汁でおなすを炊く。そしてなすが炊けた頃ににしんをもどして少し炊く。

なすのごま和え

きゅうり
きゅうりの酢の物 黄身酢和え ささみとくらげの酢の物

ずいき

長芋


ずいきのごま酢和え

長芋の梅肉和え
 夏も盛りを過ぎる頃、なんとなくずいきが食べたくなってくる。炊いたんもおいしいしけど、私はこのごま酢和えが好き。皮をむくときは、あくで爪の先が黒くなってかなんけど、ごまでまったりしてちょっと酸味のある淡いピンク色のずいきを口に入れると少し早い秋のおとずれを感じるのである。  長芋の白、梅肉の赤、そして器に強いた青じそとわさびの緑。色鮮やかな一品。

冬瓜

冬瓜ののっぺい汁

冬瓜の冷やし吉野汁
 そもそものっぺい汁は、余り物の煮込みにくず粉でとろみをつけた料理を実だくさんのすまし汁に工夫したもの。冷蔵庫でねむっている野菜を小さく切ってゆがくだけ。それを、昆布だし、塩ひとつまみ、淡口のおしたじで味を調えた中に入れ、さっと炊く。冬に暖かいのをいただくのも良いが、真夏に冬瓜を使って冷たくひやしていただくのも格別!

はも、うなぎ



はもきゅう

鰻玉丼

う巻き
 やっぱり祇園祭は鱧。いくら高くても食べたくなる。おとしはやっぱり格別やけど、はもの照り焼きを4mmくらいに切ってうすい輪切りにしたきゅうりと一緒に酢で和える。食欲のでる一品である。  今年の土用はちょっと変えて鰻玉丼としじみの味噌汁にしてみました。鰻の蒲焼きはパックについているたれに自分の好みでだしや酒、砂糖、しょうゆ、みりんを加えて煮る。煮立ったら割りほぐした卵をかけ、みつばを散らす。あたたかいご飯の上にかけて粉山椒をふる。
 最近はいつでもどこでも安く手に入る鰻の蒲焼きやけど、やっぱりこの日に食べると、なんか身体の底から力が沸いてくるような。

ししとう

ししとうとちりめんじゃこの炒り煮